「たまログ 2018年1月号」

Q:
あと数年で夫が定年退職です。私は結婚してからこれまで何十年間も、毎日夫から些細なことで怒鳴られながら生活してきたので、夫の退職後、朝から晩まで、夫と同じ空間で過ごすことはとても耐えられませんので、離婚を考えています。
今住んでいるマンションは結婚後に買ったもので夫名義ですが、すでにローンが完済しているので、離婚後は、私はこのままマンションに住み続けて、夫にはマンションから出て行ってもらうことはできるのでしょうか?

A:
ご夫婦が婚姻中に協力して蓄財した財産は、名義にかかわらずご夫婦の共有財産になりますので、マンションも財産分与の対象となります。
ただ、財産分与の対象になるからと言って、当然にマンション自体を分与してもらえるわけではありません。マンションの他にも共有財産がある場合には、その財産にマンションの売却額を加えたものの2分の1の金額を分与してもらえるというのが原則です。
例えば、共有財産として、5000万円の預貯金と売却額が3000万円のマンションがある場合には、8000万円の半分である4000万円の分与を受けることになります。

しかし、ご主人と財産分与についてのお話し合いをする際に、4000万円の預貯金ではなく、マンションを分与してほしいというお話をしてみて、ご主人がそれに応じてくれる場合にはマンションの分与を受けることができます。

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