「たまログ2013年11月号」(文責 中舘達司)

親が借金をしていることを知らない状態で相続が発生した場合はどうなるのでしょうか。
答えは「知っている・知らない」、「プラスの財産・負の財産(借金)に関わらず、財産に関する権利はすべて相続しなければなりません。相続人が「払わなければいけない」ということです。

Q:親の借金を払わないで済む手段はないの?

①限定承認…借金を差引き、プラスになった分だけ相続する方法です。相続人全員が共同で行う必要があります。

②相続放棄…文字通り、相続する権利を放棄する方法です。単独でもできますが、以下の注意点があります。
1)相続発生を知ってから3ヵ月以内に行わなければいけません。
2)借金があることを知らないで、相続財産の一部を使った時は放棄できません。
3)別の親族に借金を押し付ける場合、自分が放棄したことを伝え、関係者も放棄させる必要があります。
この3つについて、相続を贈る人・贈られる人ともに注意してください。

話しづらい場合は、エンディングノートや遺言を作成して伝えると良いでしょう。書類作成や手続き等分からない点は、私どものような専門家にお気軽にご相談ください。