弊所の中舘がこれまでに連載していた、月刊『たまログ』の「身近に知っ得!相続相談」のコーナーも、こちらのホームページで少しずつ公開していきます。
相続のお悩み、今から準備ができることなど・・・ぜひ、お役立てください!

第1回目のテーマは「今住んでいる家が分割されてしまう!?」です!
「たまログ2013年9月号」(文責 中舘達司)

相続で、今住んでいる家が値段に関わらす分割されちゃう…と言うと驚く人が多いのではないでしょうか。
しかし、最近とても多い相続相談のひとつです。再婚で夫に前妻との子どもがいたり、事実婚の人は要注意です。
例えば、現在再婚した夫名義の分譲マンションで、夫と二人暮らしのAさん。夫との間に子どもはいませんが、夫と前妻との間に子どもが2人います。子ども2人と夫は絶縁状態。ある日突然、夫が亡くなりました。マンションのほかは特に財産がなく、財産全部をAさんに相続させるとの遺言がありました。ところがある日、絶縁状態だった前妻の子どもたちから、「マンションの所有権の4分の1(8分の1×2人)は自分たちのもので、買い取ってほしい」と連絡があり、「買い取らない場合は誰かに売却する」と言われました。
また、事実婚のBさんの夫には結婚歴がなく、父母とも他界。兄と妹は存命です。突然夫が亡くなり途方に暮れていると、夫の兄と妹から、「所有権は自分たちに移った。物件を売却するので購入してほしい。購入しないなら出て行ってほしい」と言われました。
Aさんは遺留分という問題、Bさんは相続権が戸籍をもとに判断されるという問題です。
相続の権利は、戸籍上の夫婦関係・養子も含めた子・親・兄弟の順にあることを認識して、事前に準備が必要です。
次回は知っておきたい準備の例を紹介します。相続は繊細な問題で一人ひとり状況が異なります。専門家にお気軽にご相談ください。